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五輪イヤーの日本経済? [政経お勉強]

goringo_1.jpg 元日銀審議委員の慶応義塾大教授・白井さゆり著『東京五輪後の日本経済』を読む。前項「兵器を買わされる日本」と同じく、このテーマ(経済)も無知・苦手だが、せめて年頭は頑張ってお勉強です。

 まずは「アベノミクス」について。平成18年(2006)から翌年までが〝美しい国〟なる意味不明な第1次安倍内閣。閣僚不祥事続出と首相自身の体調不良で退陣。以後、福田~麻生~鳩山~菅~野田内閣を経て平成24年(2012)に第2次安倍内閣。ここで出て来たのが「アベノミクス」。

 平成20年(2008)の「リーマンショック」時は麻生内閣。翌3月株価=7054円の大底。菅内閣の平成23年(2011)3.11に東日本大地震で株価8605円。そして平成24年(2012)の第2次安倍内閣「アベノミクス=大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略」。

 黒田日銀総裁主導の「大胆な金融政策」は「量的・質的金融緩和=異次元緩和」。長期国債とETF(指数連動型上場投資信託。詳しくは各自お勉強下さい。)買入れにジャブジャブとお金を投入。ETF買入れは1995年(村山内閣・松下日銀総裁)からだが、「アベノミクス」は異次元のジャブジャブ投入。

 アベノミクスのETF買入れは当初、年間1兆円だったが3兆円から6兆円とエスカレ―ト。かくして日銀ETF保有額は30兆円余。東証1部の時価総額574兆円余の約19%で、マーケットを左右する巨額資金になった。

 次いで145兆円の運用資産を持つGPIF(年金積立金管理運用独立法人)の株式買入れ。2017年の日本株の保有額は36兆円に達して日本株の最大株主。かくして日本の株は、日銀とヘッジファンド(保有率30%の外人投資家=上っても下がっても利益追求目的)によって、実態とかけ離れた状態になった。

 外国投資家は、危険を察知すればサッと引けばいいが、巨額を投じている日銀は引くことも出来ず、ただただ株を買い続けねばならずで、えらいリスクを負っている。長期国債保有額は、昨年3月末で459兆円。

 「株が上った」などとバカみたいに自画自賛しているが、企業はそんな危うさを十分に承知之介で、故にひたすら内部保留(約463兆円=2018)だ。庶民に金は回らない。当然ながら「成長戦略」も芳しくなく、目玉のIRにも怪しさが満ちている。(小生はまだまだ理解不足ですか、皆様各自お勉強下さいませ)

 追記:日本経済「五輪後の落ち込みを」紹介したが、1月に早くも暗雲。「新型コロナウイルス」騒動で中国に工場進出した諸企業、および国内観光が大打撃。五輪前に不景気風が列島に満ちた。日本、乗り切れるや。

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