裏波といふシジミ識る老いの庭 [花と昆虫]
隠居7Fの小さなベランダに、秋だというのに蝶が飛んで来た。ヤマトシジミより一回り大きい。マクロレンズで撮った。可愛い尻尾がある。ウラナミシジミ(裏波小灰蝶)。南方系種で、秋になって北、関東にも飛んで来て、やがて寒さに死ぬそうな。死を承知の秋の飛翔。
「裏波」ってことは、翅を閉じた側が裏で、そこに波模様の意。薄茶色の波模様がある。「裏波小灰蝶」を識り、蝶の裏と表も初めて識った。
こんなことも識らず、今まで何を生きて来たか。若い時分は遊びに夢中で、それから仕事に夢中で、なんだか今になって、やっとまともに生きている感が無きにしも非ず。とは云へ身体は「老いの波」に晒され、こんな新たな知識を食って、どうにか生きている。写真下が「蝶の表」。
2012-11-16 07:35
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