伊豆大島4「キジとキョン」 [週末大島暮し]
アカッパゲのスケッチをしていると、近くの礒岩の上にキジがとまった。普段ならば、この辺の礒岩にはイソヒヨドリがいるのだが、キジとは驚いた。そう云えば島に着いて車で我がロッジに向かう途中でもキジを見た。野菜即売場「ぶらっとハウス」前の牧場や飛行場では常にキジを見た。「ケーン・ケーン」とキジの鳴き声もよく聞いた。
キジが殖えているのだろうか。キジは蛇を食らう。芭蕉句「蛇くふときけば恐ろし雉の声」。そういえば今回は蛇を見なかった。キジよ!もっと殖えろと思った。
ロッジから海に出る防風林で、車の前をキョンが横切った。この道はコジュケイらが出没するが、キョンとは驚いた。キョンは大島動物園の中で放し飼いされていた時期があり、それが脱走して大繁殖したのだろう。同じくタイワンリス、タイワンザルも脱走して大繁殖している。ベランダで昼寝をしていたら、眼の前を長い尾をユサユサさせながらクジャクが横切ったこともある。昔の「島の新聞」を読むと、熊三頭の脱出が報じられていた。
11日間の島滞在を経て帰京すると、自宅ポストに「大島支庁土木課管理係」からの封書。何事だろうと封を切れば「岡田新開地に土地をお持ちの島外地権者の皆さまへ」とあった。そんな手紙は24年間一度も来たこともなく驚いた。読めば「キョン防除説明会のご案内」、及び捕獲事業者の敷地内立ち入り、柵やワナの設置、必要な場合は一部草刈りなどの了承をいただきた旨の文面。キョンが相当に殖え、農作物を荒らしているらしい。
久し振りに島暮しをすれば、さまざまな変化に気付く。キジと一瞬見たキョンを早描きした。
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