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為政者の庶民虐め(悪玉踊り8) [北斎・広重・江漢他]

akudama92_1.jpg 江戸時代の戯作者や浮世絵師らは、常に為政者から虐げられてきた。吉宗による「享保の改革」は行革もあったが年貢が厳しくなった。その孫・松平定信が家斉の老中になると吉宗を真似て「寛政の改革」(1787~1793)を断行。

 出版規制で山東京伝が手鎖50日、版元・蔦重が財産半分没収。恋川春町も怪死。文化元年(1804)には喜多川歌麿、同月磨、勝川春亭、同春英、歌川豊国、十辺舎一九らも手鎖50日の刑。この北斎「絵本・踊独稽古」に序文を書いてる七代・三升(市川団十郎)も、その後の天保の改革(1830~1843)に手鎖の刑から江戸払い。成田山から大阪へ旅立った。

 為政者は政治に失敗すると、行革より庶民を締め付けて乗り切ろうとする。庶民は「やっちゃぁいられない」から、馬鹿な踊りで憂さを晴らす他にない。この構図は今も変わらないような気がする。かつての総裁の孫も変に頑張っている。今は出版規制が出来ぬが、電波法の変な解釈でテレビ規制をしようとしている。

 テレビと云えば、某局社員は相当の高給取りらしい。テレビ規制の動きがあっても反発する気概もない腑抜けか、大本営好きなのかも知れない。またテレビ依存の人気タレントや芸人らは、収入面では〝庶民の域〟ではないのに〝庶民面〟で、そこが透けて見えるからシラケるばかり。テレビにも作る側と観る側に格差が生じているのだろう。そんな事を思いつつ今日も「悪玉踊り」を描いた。


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