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長らへてあと幾度や島の風呂〈2017‐6〉 [週末大島暮し]

roten6_1.jpg ロッジのライフライン復活と草刈りで疲労困憊。いつもなら毎夕愉しむ「浜の湯」(水着着用の露天風呂)だが、今回は7日間で2日だけ。

 かつて、湯に浸かりつつ〝島の古老らの話を聞くのが愉しい〟と記したが、湯に寛ぐ方々を見回せば〝吾も古老〟かと気付かされた。かかぁが湯にあたって倒れはせぬかと眼を離せず、自分も弱った足腰をマッサージしつつの入浴。

 2年前のこと、突然の足裏のシビレに驚いた。大病院診断は「脊柱狭窄症」。病院通いをすれど改善せず、自己流ストレッチで痺れを軽減。1時間ほどのウォーキングも平気になった。腰痛は慢性。

 過日のこと、小石を踏んで転んだ。自己判断をすれば足首の柔軟性、強靭性が失われて踏ん張る力を失ったと判断。大腸内視鏡検査を勧められ「ケツから何かを突っ込んで調べるなんぞ真っ平御免でぇ」と啖呵を切るも、結果はポリープ(良性)を二度に渡って除去し、年に1度の定期検査を受けることにもなった。

 若い時分に無理をした反省あり、逆に遠慮したことの反省あり。いずれにせよ、人生やり直しが効かぬ歳。そう思ったら「浜の湯」隣にある「中村彝(つね)像」が気になった。彼は小生の半分37歳で逝った。島ではどんな暮らしをしていたのだろうか。

 帰京後に「新宿・中村屋ギャラリー」で開催中の「中村彝・生誕130年記念~芸術家たちの絆展」を観た。彼は岸田劉生と同じく「白馬会研究所」に在籍。劉生の2年先輩で、二人の仲は良くなかった。その劉生も39歳で逝った。思わず「長らへてあと幾度の島の風呂」です。(季は〝島〟で四季)

 挿絵は「浜の湯」に自分らを配す〝想像〟で描いた〝初想像画〟。今回の「浜の湯」は若夫婦と2歳半の赤ちゃんが展開する微笑ましい入浴風景が記憶に残った。

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