蘇鉄観て脆くはかなし島暮し [週末大島暮し]
〝週末大島暮し〟が年に数度へ。夏は酷暑で、冬は海一望になって西風が怖い。春と秋が良いが、天候不順も続く。かくして久し振りに島へ行けば、繁茂した雑草との闘い。庭がキレイに仕上がった頃に帰るのが常。昨年も1年振りで、背より高く繁茂した雑草刈りに終始。隣人が見かねて「除草剤を撒いてあげましょう」
昨年の酷い「草かぶれ」から、今年は脛を守るべくユニクロ「エアリズムパフォーマンスサポートタイツ」を購い、新宿西口・万年堂で購入のツナギで準備・覚悟を整えたが、除草剤効果で「初の雑草刈りなし」に相成り候。
唯一の庭仕事が、ソテツ(蘇鉄)の葉の選定。ソテツを改めて調べれば、なんとジュラ紀(恐竜時代)に繁茂して現代も生き抜く〝化石植物〟とか。切り捨てた葉にも窒素、ミネラル豊富で田畑の肥料になる。逞しきソテツが、にわかに〝神々しく〟見えてきた。
除草剤に負けずに生える雑草もいた。初めて見るオジギソウに似た草が一面に生えていて、調べると「コミカンソウ(小蜜柑草)」らしい。
久し振りの島暮らしはライフライン不具合・修繕。除草剤に助けられたこと。エビヅルとコミカンソウなる雑草との出会い。ハチに刺され、毒吸い出し器の処置。かかぁはタランチュア級クモに悲鳴をあげた。都会暮らしと、かくも異なる環境に、老い固まった神経回路が激しく揺さぶられる島暮らしです。帰京後に観たテレビが「そうした刺激こそが〝ボケ防止〟です」と抜かした。だが実害が伴えば〝ボケ〟では収まらんだろう。
そう記したところで、都会マンション下でチェーンソーが唸った。ベランダから下を覗けば街路樹ハリエンジュの大枝が台風24号の強風で折れて歩道を塞ぎ、作業員らが処理中だった。もしやと近所の公園を歩けば、数カ所で巨木倒木。
嫌な予感がした。案の定、島から薪ストーブのエントツ落下の報。ロッジ横の朽ちた桜が倒れて直撃したか、いやロッジも崩れたか。エントツ落下は2011年に続いて2度目。
ジュラ紀から生き続け、台風ごときにビクともせぬソテツの強靭な姿を見るほどに、我が大島暮しの脆いことよと思う。写真下は新宿・戸山公園の元・尾張藩下屋敷時代から生き抜いてきただろう巨木の倒れた姿。ソテツが笑っている。大島暮し、立て直せるや~。
2018-10-04 07:02
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