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ヒトラー12:第二次世界大戦(ロ) [政経お勉強]

IMG_4491_1.JPG 1942年5月、英国「千機爆弾」がケルンを襲い、1943年からは米軍爆撃機も加わって各都市を空爆。瓦礫化した。(東京大空襲は1944年11月以降で106回。特に1945年3月の夜間空襲が酷かった。そして8月6日に広島、8月9日に長崎に原爆投下)

 1944年、ソ連軍が720キロに及ぶ戦線で大反撃。失った領地を次々に奪還。ルーマニアはソ連軍が国境に到着すると、即ドイツに宣戦布告。7月、現状認識できぬ軍部を糺すべく「ヒトラー暗殺計画」が幾つか行われるも失敗。逆キレ軍部は「国民総力戦」挙行で、数百万人が無駄に命を落とした。8月23日、連合軍がパリを解放。

 ドイツ軍は国内の諸施設が敵利用できぬように次々と破壊。そして敗戦がわかっていながら、ユダヤ人の大量殺戮を続行。5月にはアイヒマンらは約65万人のハンガリー・ユダヤ人をアウシュヴィッツ収容所へ送り込んだ。ナチスに命を奪われた一般市民は1400万、スターリンによって命を失った一般人は数百万人とか。

 最後のベルリン攻防戦は1945年4月16日~5月2日。数百万のドイツ人が荷物を持って町から町へ逃げ惑う。4月29日、ヒトラーは「政治遺書」を口述筆記させて自殺。ナチ幹部の多数も自殺。また1100万人以上が連合軍の捕虜へ。ソ連軍の捕虜になった約335万の捕虜は、10年以上も囚われたままドイツに戻らず。

 戦争中にナチに苦しめられたポーランド、チェコ人はドイツ人に屈辱的な仕事をさせ、女性はレイプされ(数十万)た。ヒトラーその後の「戦犯裁判」は「東京裁判」に相通じる。1945年2月「ヤルタ会議」で、ナチスの全党員と、連合軍に敵対したすべての人を、公職・準公職、重要な民間事業の責任ある地位から追放。25万人が拘束され、1946年末まで9万人が拘禁。6479人が有罪宣告。ソ連領内では約1万2500人が有罪判決。

 1948年5月、米軍占領地域の軍政が終了。オーストリアでは4月に恩赦法が承認。1949年に東西ドイツが成立する頃には過去に線を引き大赦が宣言。「ナチ・ドイツ」非難から「かわいそうなドイツ」に認識が変化。終戦から75年後の今、再びEUとユーロでドイツが独り勝ち気味で、そこに問題も起きているらしい。政経の歴史やお勉強テーマはキリがありませ。各資料(以下)を精読、読み直して気付いた部分は追記することにして、このシリーズをひとまず終えます。

 <参考資料> 林信吾著『青山栄次郎伝~EUの礎を築いた男』(角川書店)、イアン・カーショー著/石田勇政治訳『ヒトラー権力の本質』(白水社)、ハラルト・シュテファン著/滝田毅訳『ヒトラーという男』(講談社選書メチエ)、アドルフ・ヒトラー著/平野一郎・将積茂約『わが闘争』(上・民族主義的世界観)(下・Ⅱ国家的社会主義運動)、『続・わが闘争』(生存圏と領土問題)3著共に角川文庫。リチャード・ベッセル著/大山晶訳『ナチスの戦争』(中公新書)、エマニュエル・トッド著/堀茂樹訳『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(文春新書)、トーマス・ザントキューラー著/斉藤寿雄『アードルフ・ヒトラー:独裁者の人生行路』(現代書館)、映画「HITLER'S  CIRCLE  OF EVIL」他多数。そして戦前のヒトラー関連書は国会図書館デジタルコレクションより。

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