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川内博著「大都会を生きる野鳥たち」 [野鳥関連本]

torihon2_1.jpg あたしの野鳥本は図鑑中心だったが、初めて読める鳥本を入手した。新宿ジュンク堂には6Fの何故か理工・コンピュータのコーナーん中の「動物」棚に野鳥関係本がある。最近は3棚に増えて?いる。さて筆者は都会に棲む鳥を「都市鳥」ととらえ、その生態変化を探っている。変化背景にあるのは言うまでもなく環境変化。その視点で四季分類で各鳥をデータや実地観察から生態変化を次々に紹介。冒頭紹介のツバメについては、端から外敵から身を守るために人をガードマンとして人の多い所を選んで営巣しているが、最近では即席麺カップなどの人工巣でも抱卵・子育てをするケースが多くなり、都会の明かりの中で夜でも餌を求めてコウモリのように飛び始めていることを紹介。70年代には岩壁からコンクリート壁に乗り換えたイワツバメがもの凄い勢いで都市進出してきたが、90年代にその勢いを弱め、コロニーも小型化してきた。これはカラスの襲撃とスズメによる巣の乗っ取りが原因かもしれぬが、渡来数が減少したのかもしれない…と結んでいる。その生態変化要因はわからぬことが多いのである。アオバズク、カルガモ、ツミ、オオタカ、カワセミ、ヤマセミ、ムクドリ、スズメ、カラス、ワカケホンセイインコ、セイタカシギ、ヒヨドリ、チョウゲンボウ、トビ、キジバト、コゲラ、シジュウカラ、ハクセキレイ、ユリカモメ、カワウ・・・らがデータと観察記録でその生態変化が詳しく紹介されている。都市の緑化、木々の成長、越冬地の環境悪化、非農薬化による変化、温暖化、交雑種や帰化動物の増加、河川の水質改善、温暖化…。同著は1997年の出版で、環境変化によって都市鳥の生態変化も流動的に変化していると記していて、それから10年余…、今の現象は読者の観察に委ねられていそうだ。(地人書院刊)
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