閑散の御苑の三老人物語 [新宿御苑の野鳥]
この時期の新宿御苑は閑散としている。こんな日に御苑を歩いているのは余程の酔狂者か。あたしは減量中ゆえ自ら課した運動を果たすべく前日に続いて御苑ウォーク。その甲斐あってか今朝66㎏台に落ちた。
そんな昨日のこと。500㎜かの超望遠レンズのオジさんと「鳥がいねぇなぁ」と挨拶を交わした。それからややして別の男性に話しかけられた。「僕はねぇ、御苑にサギの親子がいるってんで見たくて歩いているの。でもサギには逢えないなぁ。さっきねぇ、大きなレンズを持った人に逢ったら、カワセミの写真を見せてくれたの。あんたは何を撮ってるの。そう、メジロが飛んできたのぅ。さっきのオジさんに、そのカメラ機材は幾らって訊いたんだ。100万円だってさぁ。オジさんのは。ふ~ん30万円くらいなんだ。さっきのオジさんはお金持ちで、オジさんはお金持ちじゃないんだね。僕と同じで働いているように見えないし。生活、大変だろぅ。僕はねぇ、サギの親子にもカワセミにも逢えなくて、もうつまらないから帰ろうと思ってんだ」
30万円のオジさんも、100万円のオジさんも、つまらなくなったオジさんも、きっと同年代老人。閑散の御苑を歩いているのは、そんなオジさんたちだけなのかもしれない。
2009-12-19 09:05
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0