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ツグミらは余が寄れば跳び寄れば飛ぶ [私の探鳥記]

tugumi_1.jpg 田辺聖子「ひねくれ一茶」を読んでいたら、一茶のこんな句が載っていた。<庭の蝶子が這えば飛び這えば飛ぶ> あたしは反射的に<ツグミらは余が寄れば跳び寄れば飛ぶ>とつぶやいた。「ヨ」のリフレインと、「跳ぶ」と「飛び」。リズミカルでしょ。

 かつて鳥撮りの要のひとつ「飛び立ち距離」について記したことがある。どこまで近くに寄って撮れるか…。あたしは400㎜で手持ちゆえ、なるべく近くに寄って撮りたい、手持ちゆえジワジワと忍び寄るのも得意。で、ツグミやシロハラらとしばし鬼ごっこ…。

 でもなんですなぁ、鳥撮り3年で早やツグミやシロハラにカメラも向けぬほど摺れてしまった。「摺れっからし、莫連、阿婆擦れ」。鳥撮り当初は、そりゃもぅ、ツグミ撮るにも胸ときめいたもの。だが初心はたちまち失せる。この調子だと珍鳥でなければ撮る欲も失せる。それでは詰まろうから、今までに何度か撮った鳥は当写真のように「ただ撮る」域から脱せねばならぬ。瞬間の美しさ、珍しい仕草、情緒・情感・風情ある写真…。そのへんは執拗さや粘りが肝心で、せっかちのあたしが最も苦手とするところ。隠居道楽の鳥撮りもちょっと難しくなってきた。


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