熊手よりソリハシシギの干潟かな [私の探鳥記]
千葉の干潟の「オオソリハシシギ」。実は3.11直後の13日に浦安に行った。息子は米国から帰国中で、成田に着陸出来ずに横田基地から関西空港。新幹線で帰京途中だった。
浦安駅に着けば、液状化の砂塵が凄いからとマスクを渡された。家が傾き、道路に亀裂が走り、道と建物に1mの段差ができ、マンホールが空中に突き出ていた。「シロガネーゼ」ならぬ「マリナーゼ」が住むといふ高層マンションのリゾート風街並の無残な姿・・・。
塚本洋三「東京湾にガンがいた頃」を読むと、1950年代までは東京ディズニーランドを含めて一帯は干潟だったとある。交通も総武線「本八幡」のみ。そこからバスで行徳橋下車で9キロも歩いて、やっと干潟の野鳥観察だったとか。今はどんどん埋め立てられ東西線、首都高速湾岸線、JR京葉線。その先に追いやられるようにかろうじて干潟が残されている状況。
先日、テレビの開高健特集で、彼がこんなことを言っていた。「後進国ではひとたび自然が壊されるとなし崩しの破壊になるが、先進国の方がプリミティブが残されているんだ。自然保護の考えが浸透しているんだな」。
オオソリハシシギの採餌姿を見ながら、日本はどっちなんだろうと思った。
2011-09-28 08:17
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