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坂こいで愉悦溢るる桜坂 [おくのほそ道]

sakura1_1.jpg 羽州路(うしゅうじ=秋田と山形の県域辺り)に入ると芭蕉さん絶好調だ。<閑さや岩にしみ入蝉の声>の次に29句目<五月雨をあつめて早し最上川>と有名句が続く。さぁ、この句をどうもじり遊びましょうか。こう飛躍してみた。<坂こひで愉悦溢るる桜坂> ※音便形の「い」は「ひ」にならず「い」。「坂こいで」が正しい。この絵の「ひ」は間違いですね。 

 五月雨の一粒ひと粒があつまってダイナミックに流れる・・・に似て、自転車も坂道を歯ぁくいしばって一漕ぎひと漕ぎ頑張れば、やがては頂に達す。あとはもう、ペダルを漕ぐ必要のない至福の下り坂。芭蕉句に似たダイナミズムがでたかしら。山の手からのポタリングは坂が避けられぬ。20㎞走れば10㎞は登り坂で10㎞は下り坂だ。

 自転車フリークは「フリーク」ゆえバカが多いから、すぐ「ヒルクライム」を語りたがる。正直に胸の内を語れば「下り坂」ほど楽しいものはない。嵐山光三郎は「おくのほそ道」を自転車で辿ったそうだが「下り坂の至福」を語っていた。今年になって新聞広告に五木寛之「下山の思想」があって「下り坂が肝心」ってぇ惹句が踊っていた。

 「下り坂」をバカにしてはいけない。あたしなんか人生下りきって隠棲の日々。下五は当初「下り坂」だったが季がないゆえ「桜坂」にしただけのこと。ふふっ、図に乗って筆で「書と絵」を描いた。それでも20㌅DAHONのEco-C7の雰囲気が出せたか・・・。もう少しサドルを高く描けばよかったかな。


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