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冴へる月はだ干涸びて保湿薬 [おくのほそ道]

yukisaete_1.jpg 芭蕉は最上川から離れ、羽黒に6月3日~10日まで滞在した。3日に羽黒山に登る。呂丸を訪ね、会覚(えかく)阿闍梨に謁見。4日、本坊で俳諧興行。<有難や雪をかほらす南谷>(もじり済)を詠んだ。5日、羽黒神社に参拝。6日は行者姿になって月山(がっさん)登山強行。頂上の角兵衛小屋に泊。曾良は疲労困憊。7日、湯殿山を巡って南谷の宿舎に戻る。8日、会覚阿闍梨が南谷に来訪。9日、再び会覚が来訪し連句を完成。会覚に請われ、三山巡札の三句を短冊に書く。10日、午後1時頃に鶴岡へ。

 まぁ、大充実の山岳修練の地・出羽三山(月山、羽黒山、湯殿山)だった。会覚阿闍梨に書いた短冊には、三山が詠まれている。まず31句目が<涼しさやほの三か月の羽黒山> 季は「涼し」。「ほの」は「仄」。ほのかに三日月が見える羽黒山にいると、いかにも涼しくよい気分であるの意。金森敦子著では芭蕉以後の旅人らも、山伏らに強引に出羽三山の登山を勧められていると記す。案内賃、宿料など金がらみの強引な誘いが慣例化されていたらしい。

 さて「おくのほそ道」全句、これにて半分。まぁ、馬鹿な遊びを始めたもんだ。早くもマンネリだが途中で止められぬ。同句もじり遊びは「ほの三か月」を逆に「冴へる月」と季を冬にしたユーモア句、<冴へる月はだ干涸びて保湿薬> 去年あたりから冬になると手足が痒くなった。かかぁが「おまいさんのは乾燥肌ぢゃなくて、歳とって干からびたせいだよ」と笑うが、肌を美しく?保つには、掻く前に痒み止め入り保湿薬が欠かせぬ。絵は冴えた月を眺めつつ左手に薬容器、右手で薬を塗っている図。句と同じく数分即興描き。句は直してみたが、あぁ、共に救ひやうのないデキだ。


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