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深度五ぞ磯際に住まふ怖さかな [週末大島暮し]

kaibatu5m_1.jpg 大島滞在中の4月17日夕方のこと。ロッジがグラッと揺れた。テレビで「三宅島震度5強」の速報。今回、島に渡ると至る所に「標高表示板」あり。ロッジ前の磯際道路に「海抜5㍍」の看板。

 「うへぇ、怖っ」と島の知人に言えば、「てやんでぇ、津波が怖くて島に住めるか。東京は飯田橋に行ったら海抜4㍍だったぞ」。そういう彼んチは都道沿いゆえ15㍍はあろうが、海際はやはり怖い。なにせ打ち寄せる波音を聴きつつ眠る地ゆえに。

 東京のウチのトイレに、伊豆大島のハガキ大の、緑から茶へのグラデーション等高線地形を貼り重ねた立体工作地図が飾ってある。トイレに座る度、その模型地図を見ながら、津波が来たらどう逃げようかと考える。

 あれは平成12年の三宅島噴火前の群発地震だった。島の友人が「凄く揺れた。怖くなかったかぁ」と飛んできた。この地は岩盤上か、微塵も揺れず。「だめだよぅ、災害情報なしの暮しは危険ゆえ、テレビくらい買えよ」。一度島に渡れば1週間、10日と滞在するようになった数年前にテレビを持ち込んだ。くだらんテレビをつい見てしまう。「テレビなし生活の方が良かったぁ」と反省しきり。

tunami6_1.jpg 東京では都内最高地の新宿戸山公園・箱根山(海抜44㍍)をマンション7Fから眺める暮し。東京に戻って約1ヶ月後の5月15日、新聞に「南海トラフ津波 伊豆・小笠原諸島死者1774人」の想定記事。大島への最大津波高は15.76㎝で死者37人とか。「YAHOOニュース」では、大島では高台への避難が困難とみられることから、緊急避難施設として津波タワーの整備を計画しているとあった。町から離れ、舗装道路もなく、島の行政からも忘れられたわがロッジのあたしらは、その37人のなかにも数えられてもいないのだろう。

 島を去る仕度を終えてベランダに出た時に、背後から「白いカラス」が飛んできた。かかぁと同時に「アッ」と声が出た。あたしらは新宿御苑で「白いスズメ」を撮ったことあり。北の丸公園の半分白いカラスが話題になって見に行ったこともある。まぁ、信じてもらえんだろうが「白カラス」を見た。縁起良いゆえ、宝クジを買ってみようかしら。一億円当たったら、島ロッジ庭に自前津波タワーを建てようっと。


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