隠居して三度も逢ふて蜆蝶 [花と昆虫]
猛暑続きの夏が終わり、待望の秋風に誘われてベランダに出た。ローズマリーの蜜を「裏浪小灰蝶(ウラナミシジミチョウ)」が吸っていた。気付けば、ここ三年連続で見ている。蜆蝶の季語は春だが、この蜆蝶は例年秋口に我が家のベランダに訪れる。あたしには秋の季語だ。
移動性の高い蝶で、南から分布を広げて東日本では秋口に現れ、やがて寒さに死滅すると云う。毎年、数日の出逢いにすぎぬが、三年連続で逢えば「おぉ、また逢ったなぁ」と呟きたくなる。やがてはこの蜆蝶の訪れで、秋を知るようになるやもしれぬ。老い先短い隠居が友にするには、お似合いの蜆蝶かも。
2013-10-13 07:03
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