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かわら版火の用心のうた怪し [くずし字入門]

hinoyoujin1_1.jpgfumei2_1.jpgfumei1_1.jpg 平凡社刊、太陽コレクション「かわら版新聞」に小さく「火の用心のうた」が載っていた。全十七番。頭揃えで「火の」、末尾「用心」がデザイン化された文字で並んでいた。「くずし字」初心者ゆえ、残念ながら解読できぬ箇所あり。まずは八番までを筆写、解読を試みた。

火の元は上にたつ人見まわりて内から火事を出さぬ用心

火のもとハ夏とてゆだんせぬがよしもえたる〇〇わけて用心

火のもとハふしんの場所のかんなくず焚ちらしたるあとの用心

火の元はきせるちやうちん火うち箱しそくにつけ木炬燵用心

火の元は捨るハら灰火けし壺火にゑんのある所の用心

火の為にはしご縄ひも桶つるべ蔵もつ人ハ土の用心

火のためにわらし(じ)手ぬぐいたすき帯薬〇〇〇常に用心

火のくらに入るハ見廻りよりあしきゆゑ鼠穴などべして用心

★「しそく」? 解読失敗や、いや、これは「紙燭・脂燭・ししょく」。照明具。松の木を長さ50センチ、直径1センチほどの棒にし、先端を焦がして油を塗って火をともした。手に持って用い、持つ部分に紙を巻いたもの。絵がみたいと思ったが探せずも「古語辞典」に挿絵があった。この項を漢字で書き直せば「火の元は煙管提灯火打箱紙燭付け木炬燵用心」。一茶句に「蚊を焼くや紙燭にうつる妹(いも)が顔」あり。★「火打箱」は火打石、火打金、火口(ほくち)、付け木を納めた箱。

★「蔵持つ人は土の用心」。これにも首をひねったが「火事になったら土蔵の隙間に土を塗り塞ぐ」ことは知っていた。改めて調べてみる。…火が蔵に入らぬように扉や窓の隙間を土で塗り固める。そのための土が「用心土」。出入り職人が常々「用心土」が固まらぬようにかき回していたとか。

★捨るハ「ら灰」? 捨る「ハら灰」? ★鼠穴など「べして」とは? 誤読だろうか。まったくお手上げ〇〇は写真の通り。何方かご教授下さい。続きはまた明日…。追記)最初の「〇〇=まき」だな。


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