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白球や母校求めて千切れ雲 [スケッチ・美術系]

kousiensketch1_1.jpg 夏の甲子園が終わった。軟式高校野球では延長50回。球児らの熱戦をテレビで観ていると、何やら「喪失感」あり。なんだろう。そう、母校が無い。

 高校は小田急線「代々木八幡」下車の大学付属高。卒業後に同大付属高の全国展開が始まった。社会人になった頃に突然「あなたの母校が甲子園へ。寄付金を」なる便り。差出元は場所も校舎も知らん千葉県の某高で、そこが母校になったとか。なんじゃこりゃ。要は母校が無くなっているらしい。

 そういえば小・中学も建物は残っているが別施設になっている。隠居爺の小・中・高校がそんな有様ゆえ、昨今の少子化による統廃合で母校を無くした方も多かろう。先日のテレビニュースが「年間400校が廃校」と言っていた。

 そんな「喪失感」を覚えつつ、高校野球のテレビ観戦からスケッチをしてみた。黄表紙や洒落本のくずし字筆写に併せて、筆ペンで浮世絵模写もしてきた。この機会にスケッチも描けるようになりたい、と隠居の新たな手習い。

 子供時分の夢は絵描きや先生に憧れていた。夢はことごとく崩れた。二つの会社を二年ずつで、以後はフリーのはみ出し人生だった。絵を描きつつ、子供時分の夢を取り戻そうとしているのかもしれない。


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