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混入ぞ蠅虎の茶番かな [花と昆虫]

ibutukonyu_1.jpg チェーンスモーカーだったが7、8年前に禁煙した。一方、チェーンカフェというか、机に飲み物は相変わらず欠かせない。この日はコーヒーを何杯も飲んだ後でお茶を淹れた。半分ほど飲み、またカップに手を伸ばせば、なんと、何かが混入しているじゃないか。ギョギョッ。よく見れば〝飛び蜘蛛〟らしい。ネット調べすると、正しくは「はえとりぐみ(蠅取蜘蛛、蠅虎)とか。網を張らずにピョンピョンと跳ねまわって小虫を捕獲するらしい。

 この混入が。もしコーヒーの中だったら琥珀色に馴染んで気付かずに飲んでいたかもしれない。蠅取蜘蛛に毒はないのだろうか。こころみに歳時記をひもとけば、驚いたぁ。こんな蜘蛛にもちゃんと季があって夏の季とあった。「歳時記」恐るべし。正岡子規門の青木月斗(げっと)の句「蠅歩く蠅虎も歩くかな」が紹介されていた。

 あたしは昨今の食品異物混入を意識して「混入ぞ蠅虎(はえとりぐも)の茶番かな」と詠んだ。「番茶」が「茶番」にひっくり返ったのは、〝飛び蜘蛛〟をカップから救い出せば、何もなかったようにピョンと飛んで姿をくらましたからなんだ。


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