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海一望暮しも立たぬ西の風 [週末大島暮し]

umiitibou_1.jpg 久し振りに大島へ。前回の島暮しで、初めて絵(風景画)を描いた。だが風景スケッチに魅力を覚えず、以来あれこれと他の絵を描いてきた。今回は改めて風景スケッチ用に各種ペンを試すべく、スケッチブック一冊くらいは描いてみようと思った。

 だが久々の大島暮しは甘くない。難問続出。まず庭はむろんロッジ周りも雑草繁茂。我がロッジも埋もれる勢い。なのに草刈機エンジン始動せず。冷蔵庫も冷えぬ。車は買物途中でエンスト。他にも心配事、イヤな事、考えなきゃいけない事など山積。絵を描くにはそれなりの気分や状況が整っていなければと、改めて気付かされた。

 かくしてスケッチが出来たのは数点のみ。まずはベランダからの景色。かつては防風林に守られて海の見えぬ地だったが、今は丸裸で〝海一望〟。家ん中からでも、夕陽が伊豆半島先端に沈んでゆく美しいシーンが楽しめる。比して冬は恐ろしい〝西の風〟直撃を受けることになった。ボロロッジが吹き飛ばされる恐怖。〝西の風〟が収まる春過ぎまで暮らせなくなった。

 初風景スケッチは「極細ペン」で恐々と描いていたが、今回は「三菱サインペン・リブ(毛筆タッチ)」で試みた。当日は早くも〝西の風〟の予兆か、スケッチブックは煽られ、水彩筆は床下に転げ落ち、その隙を狙っての「早描き」。右側は大別荘一部。前面は同邸庭、僅かに残った防風林も伐採され、その中に塩工場も出来ている。やがては塩害で防風林も枯れ朽ちるやも知れない。居ながらに海が見え、伊豆半島も見える。

 その意を反映してか〝長閑な島暮らし〟より、自然の厳しさを思わす絵になったか。写実からもっと離れて、マチスのように原色も荒々しく使ってみたら良かったのかもしれぬ。さて、我がロッジは、これから襲って来る本格的な〝西の風〟に耐えられるだろうか。


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