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新春に黒の遍歴定まりぬ [スケッチ・美術系]

carbon2_1.jpg 図書館でかつて借りた本を、また借りてしまった。印象少なくも興味あるテーマゆえに再び手が出たのだろう。山田浩一著『楽しい万年筆画入門』。

 同書で万年筆の黒インクで水彩にも使える(その上から彩色しても滲まない)顔料インクがあると知った。セーラ―「ナノインク・極黒」とプラチナ「カーボンインク・ブラック」。後者は使わぬと固ってオーバーホールが大変だとあった。

 それを読んで、今までのパイロット「色彩雫・竹炭」からセーラー「極黒」に入れ替えた。「よし、これで万年筆で絵を描こう」と喜び勇んで水彩を乗せれば「アァ~」って感じで黒が滲み出て線は墨ボカシに、色は黒の混色へ。「なぁ~んだ、ダメじゃん」。

 それで「万年筆+水彩」を諦め、以後は耐水性ボールペンを多数試みたが、まだ〝お気に入りペン〟は決まっていない。万年筆はふと思い立って、ン十年振りに持った。安価な「ラミーサファリ」を3本。通常の文字書きに「パイロット・ブルー」を、校正用赤に「色彩雫・躑躅」を、そして3本目のサファリは黒インク「竹炭」から「極黒」に替えたが前述通りで使用頻度が減った。

 だが黒インクを入れたサファリは、ペン先がひっかかるので砥石で何度も砥ぐなど手を入れて愛着もある。再び『楽しい万年筆画入門』を手にしたのを機に、今度は本に頼らずにネットで調べた。案の定「〝極黒〟は滲みます」と断言のサイトがあり。一方「プラチナ・カーボン」はマメに使う、キャップを忘れないに留意して使っている方々がいた。しかも「専用クリーナーセット」までちゃんと発売されているのを知った。

 あたしの万年筆は安物ゆえダメになっても惜しくない。早速「カーボンインク」に入れ替えた。1年も経ずに黒インクは「竹炭~極黒~カーボンインク」への遍歴也。カット絵の左二つのインク瓶を「極黒」で描いた。やはり滲む。文字の上に水彩を乗せると黒が滲んで汚くなっている。比して右の「プラチナ・カーボンインク」は微塵も滲まぬ頼もしさ。なんだか良さそうなので、細字のサファリをもう1本欲しくなってきた。

 追記)後日アップするが北斎の手を面相筆、耐水性ボールペン、カーボンインクで模写した。この際、ボールペンは後で鉛筆あたりを消しゴムで消そうとしたらインクがすれた。一方「カーボンインク」は描いた直後に消しゴムを強く当てたがそんなこともなかった。よほど速乾性・定着性共に優れているとわかった。そして4本目のサファリを買ってしまった。インクは別にしてサファリ外装色は黒・青・赤・黄。お爺ながら4本の色違いサファリを見てニヤニヤ。愉しい。


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