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冬麗ベランダに出で爪を切り [暮らしの手帖]

tumekiri4_1.jpg 我が家7Fは東面に窓。早起きゆえ、朝日が昇る美しいい光景を日々愉しんでいる。太陽が南寄り天空に昇ると、周囲の建物と部屋の家具配置にもよろうが、部屋の中に斜めの陽が差し込む。かつて共に暮らしたコッカー種の愛犬は、その斜めに差し込む狭い日向でよく丸くなっていた。最初は線のように細かった日向が、春に向かって20㌢、40㌢と次第に幅広くなって行き、夏になれば灼熱で遮蔽カーテンの出番になる。

 冬晴れで冷たい風も吹かぬ昨日、窓を開けて日向のベランダに足を出して爪を切った。この爪切りをよく見れば「あしのつめ」と記されていた。石川さゆり『飢餓海峡』のノベルティー(販促グッズ)。同曲は平成6年4月リリース。「あぁ、あたしは22年間も、コレで足の爪を切って来たんだ」と思った。

 昭和50年(1975)頃から音楽業界の外部スタッフとして働いてきたから、部屋のどこかに、抽斗の隅っこにと様々な楽曲販促グッズが隠れている。本棚のどこかには中島みゆき「魔女の辞典」(41年前に作った小冊子)もあるはず。忘れやすい性質なんだが、これを作った時のことは妙に覚えている。

 朝日が昇る悠久のドラマ、冬に差し込む日向、愛犬の思い出、「あしのつめ」と書かれた爪切り、どこかにある「魔女の辞典」~。あれやこれやを思い出しつつのカット絵に、駄句を「くずし字」で添えた。昔の幾つかのことは妙に覚えているのに、苦労して覚えた「くずし字」は、勉強を怠ればすぐに忘れてしまう。


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