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「鳥撮り」と「街スナップ撮り」 [スケッチ・美術系]

eigaomori_1.jpg 目下「街スナップ写真」で遊んでいる。なんだか「鳥撮り」と似ている部分がある。「鳥撮り」は概ね2タイプに分類できる。シャッターチャンスを求めて、ひたすら歩き廻るタイプ、撮影ポイントに陣取って仲間と談笑しつつ狙いの鳥が飛来するのを待ち構えるタイプ。

 あたしは前者で、とにかくよく歩き回った。それで得難いシャッターチャンスに巡り合ったこともあれば、チャンスを逸した場合もある。

 ★「街スナップ写真」の雄=森山大道は、ひたすら歩き回ってピッときた〝擦過〟の瞬間にシャッターを切って行く。時にはノーファインダーで「アレ・ブレ・ボケ」構わず「写りゃいいんだ」の主義。(写真左は新宿武蔵野館上映チラシ。緊急事態宣言下の5月29日、3万円のポケデジSX720HS購入後に観た。少しも森山大道の写真に迫っていないつまらん映画だった

 森山大道が好きが写真家ウィリアム・クラインの多くの写真には、写真家を正面から見つめる被写体は多い。対峙して撮っていることがわかる。

 一方の大御所★木村伊兵衛は、その場に馴染み、被写体もカメラマンがいることを忘れたころに、知らぬ間にシャッターを切るタイプ。木村伊兵衛の関連書から、彼のスナップ術をもう少し探ってみる。

 木村伊兵衛は「カメラ隠しの至芸」とか。彼のスナップ写真には「写されている対象と木村さんがいてカメラがない」そうだが、本人は「写す時にはkimuraihei_1.jpg自分もいない」。彼のスナップ写真を観ると、被写体に接近し、或は彼らの輪の中に入っているも、被写体は彼(カメラ)に視線を向けていない。

 彼はそうなるまで現場に融け込んでいる。そうして被写体の自然の姿、素顔が出た瞬間に、手練の早業でシャッターを切る。それには彼がカメラ機能に熟知していて出来ること。彼のカメラはライカで概ね30㍉か50㍉レンズ。シャッタースピード優先。撮った写真はノートリミングいっぱいに被写体が躍動している。また彼は出会い頭でも、カメラマンである存在感を消してサッと撮ってしまうらしい。

 それにはカメラ機能熟知の手馴れに加え、そのざっくばらんな巧みな話術(江東区下谷生まれの江戸っ子)も大きな功を発揮しているらしい。

 そんなことを想いつつ、ウォーキングしつつ「街スナップ」を愉しんでいる。

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