モズが電線で鳴いている [伊豆大島の鳥たち]
天気が悪く、光の塩梅が良くなくてハッキリ写ってはいないが、小さな猛禽類と言われる独特の嘴でモズに間違いなし。♪もずが枯れ木で鳴いている~ サトウハチロー作詞にある通り「秋~冬鳥」で、どこから島に南下して来たのだろう。叩きつけるように「チュクチュクチュク」と鳴き、高鳴きは「キィキィキリリ」だが他の鳥の鳴き真似も入ることから百の舌で「百舌」。止まったのはロッジ前の電線。我がロッジの後に建った周囲ロッジが家前の電柱から電気を引くものだから、あたしんチの前は蜘蛛の巣状に電線が張り巡らされて不愉快だったが、野鳥たちがここを「止まり木」替わりにして至近距離で撮れるものだから「まぁ、いいかぁ」って気分になってきた。モズでライフリスト91。
大島滞在中に島の冬恒例の強い「西の風」が早くも吹き荒れた日があった。スズメ、ホオジロらの小鳥たちが可愛く戯れていた(穂をついばんでいた)空地のススキも、かくの通り一日中波打っていた。 夜半も風の音、草木が打ち騒ぐ音、磯に打ち寄せる波の音、さらには家が揺れたんじゃないかと思う衝撃もあって「ひとごごち」しない。♪ザワワザワワ~と歌われる曲もあるが、自然の中で暮すということは、そういうことなんだな。逆に都心のマンション暮しでは車の騒音や絶え間ないパトカーや救急車のサイレン音にも慣れ安心して眠れるんだからイヤになってしまう。でも翌日の露天風呂「浜の湯」で島のご老人方が「昨夜の風は怖かったねぇ」なんて囁きあっているのを耳にして、「あぁ、ひとごこちしなかったのは何も都会人だけじゃなかったんだ」とちょっとホッとした。でも正直言ってナチュラリストにはなかなかなれんなぁとも思った。そんな夜、野鳥たちはどこでどう過ごしていたんだろう…。
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