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亡き犬の日向で吾が本を読み [おくのほそ道]

yuki1_1.jpg 芭蕉が金沢で詠んだ3句目は「途中唫」の詞書で<あかあかと日は難面(つれなく)もあきの風> 赤々と照りつける残暑の日はまだ暑いが、さすがに風は秋らしい爽やかさだの意。 この句も地の特定なく金沢の三ヶ所に句碑があるそうな。

 さて今年は大寒波。テレビニュースが連日、日本海側や北海道の記録的大雪を報じている。それでも4日は立春で、春の兆しもある。夕方5時で暗くなっていたが、まだ明るい。夕まぐれ(夕まづめは釣り言葉?)が延びている。戸外では耳も鼻も眼も痛くなるほどの凍てついた風が吹いているが、ガラス窓越しの日当たりはかすかに暖かい。

 昔、バーキーと呼んだ愛犬がいて、冬になると斜めに細く射し込んだわずかな日当たりで寛いでいたが、今はあたしがそこに寝転がって本を読んでいる。<ガラス戸の外は凍てるも陽は緩み> つまんねぇ句だな。<亡き犬の日向で吾が本を読み> ははっ、これも冴えぬ。「芭蕉だって大半は駄句だ」と誰かが言っていた。写真は雪が降った日に撮った、ビルの狭間越しに見た「明治通り」を舞う雪。(1/30sec)


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