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内藤といふ唐辛子苗を植ゑ [花と昆虫]

naitout1_1.jpg きのう、かかぁが四谷まで出かけて「内藤とうがらし」の苗をいただいてきた。話を聞くと徳川家康の家臣・内藤家が新宿に屋敷を構え(今の新宿御苑)、彼らの地元の唐辛子を栽培。これが江戸野菜となって内藤新宿から大久保辺りまでの畑が一面に真っ赤になったとか。かくして「内藤とうがらし」。八房トウガラシといふ品種らしい。夏に白い花が咲き、秋に赤い唐辛子が天を向いて実るそうな。

 かつて伊豆大島の「アオト」を育てたことがある。島暮しの帰りに苗を持ち帰り、ベランダで育てた。やはり三苗で、たわわに実った。これは一つの実の数ミリを刻むだけで、昇天したくなるほどの辛さ。島では必需品(実)で、時期になれば島の野菜即売所で青い実が売り出される。一掴みほどの実を冷凍保存して、小出しに使えば1年はもつ。さて、内藤とうがらしです。かかぁは実がなったら、来年は種から苗作り・・・と張り切っている。

 ちなみに芳賀善次郎著「新宿の散歩道」(昭和48年刊)によると・・・内藤屋敷敷内の畑地では「八房とうがらし」が栽培された。それがもとになって宿場付近で盛んに栽培されるようになり、「内藤とうがらし」と呼ばれて有名になった。さかりのころになると宿場周辺から大久保にかけての畑は真っ赤に色どられて美しかったという。文政、天保ころの川柳につぎのようなものがある。~八房をつけた内藤の駒は出る ~四房の数珠八房をさして行き 狂歌では~下枝は紅葉せしかと見ゆるなり 唐からし干す四谷新宿 


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