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(28)参考資料一覧 [江戸生艶気蒲焼]

kyodentukue_1.jpgkyoudentukueku_1.jpg 最後に『江戸生艶気蒲焼』シリーズの参考資料一覧。それだけでつまらないので浅草寺・奥山の山東京伝「机塚」を紹介。京伝没の翌年に・弟の京山が建立。京伝は子供時分からの机をずっと使ってい、机と同じように自分もガタがきたと詠った歌が刻まれている。「耳もそこねあしもくじけてもろともに世にふる机まれも老いたり」

 197年を経て風化した文字をたどたどしく探れば「耳毛楚古弥(耳もそこね)あしもくし計て(足も挫けて)〇〇〇〇 世丹ふ流机(世にふる机)な禮毛(なれも)老多理(老いたり)」。と判読。「耳」は樹皮部を残した自然木風合いの部分。「なれ=汝、おまえ」。「〇〇~=もろとも」だが、完全摩耗で読み切れぬ。

 この京伝机塚は、哀しくも駐車スペースにあり、車二台を置いて同時期の歌舞伎狂言作者・並木五瓶の句碑「月花乃多ハみ(たわみ)古ゝろや雪の竹」がある。古文書を習い始めると、句碑などの字が読みたくなってきます。

 <参考書一覧> 日本古典文学全集(小学館)『黄表紙・川柳・狂歌』(浜田義一郎校注)、日本古典文学大系59(岩波書店)『黄表紙・洒落本集』(水野稔校注)、小池藤五郎『山東京伝』、小池正胤『反骨者 大田南畝と山東京伝』、佐藤至子『山東京伝』、旺文社『古語辞典』、田中優子『江戸の恋』、森銑三『著作集』第一巻、早大図書館データ『通言総籬』、近代デジタルライブラリーと「新潟大学・古文書・古籍コレクションデータ」で「新内節正本」、国会図書館デジタル化資料『志やれ染手拭合』、小池正胤校注・解説『「むだ」と「うがち」の江戸絵本』、興津要『大江戸商売ばなし』。併せて「大田南畝」関連書と、模写しつつ同時代の浮世絵関連書を多数読んだ。「古語辞典」は『江戸生艶気蒲焼』からの出典・用例が多く、ひもとくのが楽しかった。

 ひらがな中心の黄表紙だったので、次は漢字くずし字交じりの洒落本、大田南畝『甲駅新話』を読んでみようかしらと思っているが~。


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