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鶉衣11:借物の辨‐貧楽を忘れて [鶉衣・方丈記他]

karimono3_1.jpgそも(さて)顔子(がんし、孔子の高弟)は陋巷(ろうこう)にありて、いかきのめし(竹の笊の飯?)瓢箪酒に、貧の楽をあらためず(改めず)とや(詠嘆の=ということだ、~とさ)。さるを今(時は移って今)世の人々借金の山なして「是を苦にすれば限なし、百までいきぬ身を持ちて、さのみは(然のみ=それほど、たいして)心をかなしめむや。一寸さきはやみの世ぞ」と、放言に腹うちたゝきて(打ち叩きて)、「我は貧に安んじたり」など、おなじ貧楽の引ごと(引用)にいふは、やるせなき心のはらへ(祓へ)まらめど(なろうが、なっていようか)、まことは雲水(雲泥)の間違なり。

 ★「貧の楽=貧楽」は「論語」より。貧乏であるためにかえって気楽であること。いい言葉だなぁ。小生も遊ぶお金がない。借金をしてまで遊びたくもなく、机に向かって(お金を遣わず)『鶉衣』読みを愉しんでいます。「論語」は古代中国が生んだ書だが、その現・中国は賄賂塗れの世になっているとか。

 ★日本では国の借金が千兆円を超え、プライマリー・バランス健全化のメドもなく、原発事故から4年になるというのに仮設・避難生活も続き、貧困母子家庭も待機児童も多いというのに、総理はあちこちの国に行っては得意気に「ン十億円援助」の声明を発し続けている。日本・日本人がテロの標的にされたのもそのせいらしい。本当に困った人です。どなたか彼に「貧楽」を教えてやって下さいよ。(参考:現在の日本の政府債務残高は千三十五兆円。国内総生産比205%。戦時期に並ぶ。福島県から全国に避難している方は約12万人。仮設やみなし仮設生活者は約4万戸。「東京新聞」より)


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