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池田満寿夫『エロチックな旅』 [スケッチ・美術系]

sumoue1_1.jpg 池田満寿夫『エロチックな旅』を読んだ。自身のヰタ・セクスアリス。幼児期の性的回想から始まる。両親が満州でカフェ営業。女給らへのトキメキ。級友が持つエロ写真。高校時代のヌードデッサン。娼婦と体験。そして21歳で「結婚するなら見せてあげる」と言った11歳年上R子(大島麗子)と結婚。詩人で高校教師退職のT子(作家の富岡多恵子)と駆け落ち。画家L(リラン:中国人画家と米国夫人の娘)とNYで13年間の暮し。最後はヴァイオリスト・佐藤陽子と暮す遍歴。(R子以外の全員が同棲記を出版。池田自身も他に数冊。皆で晒し合っている)

 昭和33年。T子と暮した頃だろう。江戸の浮世絵師と同じく、食うために春画(4点モノクロ銅板画)を制作。セット4~500円。完売で1万円。当時は1ヶ月半の生活が出来た。それまで抽象画だったが、具象の方が売れる(瑛九の助言)と認識。

 昭和35年に限定40部の色彩性交銅版画『男と女』。定価1500円。10年後の70年代の米国生活中に、日本の古書市場で120万円の値がついたとか。昭和43年には限定20部の版画集『愛の方法』。これら〝わ印銅版画〟はエッセイ『エロチックな旅』全3章の合間に挿入掲載されていた。

 確か詩人・金子光晴も世界放浪中に金がなくなると春画を描いて売っていた。あたしも絵の腕を磨き、雀の涙の年金暮らしから脱出すべく春画を描こうと思ったが、今やエロはDVDやデジタル映像で氾濫し、それは叶わぬ時代になっている。

 池田満寿夫の絵が好きだと言っても、真面目な小生は〝はしたない絵〟も描けず、〝遍歴告白〟も書けず。そこで同じ裸でもテレビの相撲から絵を描いてみた。池田満寿夫の銅版画で男女が抱き合う有名作あり。相撲技なら〝鯖折〟だろう。タッチは限定エッチ銅版画風で、かつよく登場する〝見る男ら〟もこっそり加えた。描いてから遊び過ぎたと反省し、ウィンドウズ・ピクチャーの修整機能で〝P〟を消した。


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