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鎖骨が肩甲骨を吊る(悪玉踊り13) [北斎・広重・江漢他]

akudamasaigo2_1.jpg 「悪玉踊り」は順を飛ばして一気に最後の67図へ。背を向けているゆえ、最後に背中のお勉強もしよう。人体の骨格や筋肉は、己の身体を弄れば概ねわかるが、背中ばかりはよくわからない。

 まず身体前面「胸骨」につながった「鎖骨」が背側「肩甲骨(けんこうこつ)」を吊り下げて、肩甲骨は「上腕骨」につながっている。ここで「あっ」と唸ってしまった。この歳まで「鎖骨が肩甲骨を吊り下げていた」とは知らずに生きて来た。己の身体の無知に、なんと恥ずかしいことよ。死んで焼かれる前に、己の鎖骨についてを知って本当に良かった。背中についてのメモ図をいろいろと描き加えた。

 最後ゆえ「くずし字」も筆写。「うかれぼうづ(浮かれ坊主)よりおどるときハ(踊り時は)こゝにてておけをとり(手桶を取り)てのうへにて(手の上にて)くるくるとまわしやみをくも(闇を雲)いさみちらして(勇も散らして)とおもいれ(思い入れ)ありてかけゆく(駈け行く)なれどもこれハきやうげんのきどり(狂言の気取り)にてふりハなきつもりなり」

 つまり北斎の「悪玉踊り」は「うかれ坊主」(願人坊主)のなかのフリでもあったらしいのだ。今回で終わりと思ったが「うかれ坊主」を知らずに終わるワケに行かない。


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