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庄野「宿入にそれと知らせて名物の~」 [狂歌入東海道]

 第四十六作目は「庄野」。狂歌は「宿入にそれと知らせて名物のまづかうばしく見ゆる焼米」。名物の〝焼米〟は、籾付きの米を炒り、こぶし大の俵に詰めた焼米。そのまま食べたり、湯を注いで食べたりの非常食、保存食らしい。

46syounouta_1.jpg46syouno_1.jpg 庄野宿は鈴鹿川左岸沿いにあって、今もひっそりした古い町並みが残っているらしい。旧家・小林家を庄野宿資料館とし、江戸時代の様子が紹介されているとか。またここは「吉良の仁吉の〝荒神山の血煙〟の観音寺あり。某演歌歌手の芝居で〝吉良の仁吉〟の芝居を取材したことがあった。

 絵は長閑な田園風景の街道を早駕籠、早飛脚が行き交っている。保永堂版「庄野・白雨」は夕立の坂道をござを被せた駕籠が急ぎ走り、笠と蓑の男らが駈け下っている図。広重は雨の情景がうまい。名作と評される逸品とか。

 東海道を歩く方々のサイトには「何もない庄野宿です。そこが良かった」なる記述あり。そう云えば、観音寺の〝吉良の仁吉碑〟は二代目広沢虎造が建てたとか。あたしの子供時分はテレビもスマホもなく、楽しみはラジオだけ。虎造節の浪曲にシビれたものです。何もない旧東海道を歩けば、昔の気分に浸れそうです。


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