SSブログ

〝スマホの文鎮〟と〝文房清玩〟 [暮らしの手帖]

buntin1_1.jpg スマホ、タブレットが固まることを〝文鎮(化)〟と云うらしい。「iPhone」の「メモの手描き」が〝文鎮化〟した間に「池袋西口古本まつり」へ行った。書道系書籍の山に〝文鎮〟を見つけた。十二支の動物彫刻付き文鎮群。申年(猿)を探すもなくて、酉(鶏)を買った。

 家に戻って机に文鎮を置くと、妙に机上が落ち着いた。佇まいが出来たようで〝文鎮恐るべし〟と思った。今までの文鎮は味気ない「習字セットの金属棒」と「新潟土産の角ガラス」。調べものをする際に、何冊もの頁を開いたままにする場合が多く、以前から〝文鎮不足〟を感じていた。

 再び自転車を駆って「古本まつり」へ。さらに二つの文鎮「虎と牛」を買った。味気ない金属棒と角ガラスを破棄して、江戸っぽい文鎮を揃えたいと思った。仕事一途=PC駆使から、隠居後にアナログ世界が少し広がった。古文書のお勉強〝筆写〟で毛筆を使うようになり、絵を描き始めて水彩(透明・不透明)各種用具、ボールペン、万年筆などが徐々に増えて来た。

 〝文房清玩〟は文房(書斎)で清玩(清く遊ぶ)の意らしい。〝文房四宝〟は墨・硯・筆・紙。裕福な文人ならば、高価な文房具を愛でるのだろうが、小生は貧乏隠居ゆえ、万年筆は一本四千円の色違い「ラミーサファリ」(黒・黄・赤・青のボディ)四本で、筆ペンは「ゼブラ毛筆・硬筆」。筆置きは箸置き、ボールペンは百円ほどで、絵筆はほどほどがいい。

 すべて安物だが〝お気に入り〟に定まるまでは紆余曲折。ボールペンは40種を試み、万年筆は〝ペン先が鉄〟ゆえ、四本それぞれ違った書き味になるよう入念に砥いだ。黒インクは三種遍歴で定まった。そこに新たな文鎮群。文鎮を持つとその重さが何とも心地よく、思わずニンマリしてしまう。

 デジタル世代の虎年生まれの息子が遊びに来た時に〝虎の文鎮〟をあげたら、机がちょっと淋しくなってしまった。江戸っぽい文鎮を揃えるべく、ハタと気付いて<青空骨董市で「文鎮蒐集」>をしてみようと思い付いた。花園神社、護国寺境内、代々木公園の欅並木へと、いざ出動です。


コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。