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パリ協定からCOP25まで(4) [異常気象と地球温暖化]

kousouun_1.jpg 写真+駄句「温暖化止めてみせると高層雲」。太陽放射の約30%を雲などが遮っている。温暖化を止めるジオエンジニアリングのひとつに「太陽放射管理」も検討されているとか。

 さて前回の続き。平成25年(2013)末にストックホルムで「IPCC第5次報告」が提出された。亀頭昭雄著『異常気象と地球温暖化』にまとめられていたので、それを参考に概要まとめ。

 温室効果ガスは、1750年を基準にして2011年の二酸化炭素は約40%増えた。その後の推移をスーパーコンピュータ駆使で①低位安定化シナリオ(厳しい緩和によって気温上昇を2度以下に抑え、2100年までにピークを抑え、その後に減少するシナリオ)、②中位安定化シナリオ、③高位安定化シナリオ、④高位参考シナリオ(排出を抑制しない成り行きシナリオ)が提示された。

 気温上昇についても4シナリオ想定で、2050年には平均1度~2度の上昇。④高位参考シナリオ(何も抑制せず)では4度上昇。北極域が最も昇温して雪氷が激滅。熱帯域が広がり、亜熱帯の乾燥帯が拡大。世界平均降水量が増加。海洋水の酸化、海面水位上昇を警告。詳しくは環境省サイト「IPCC第5次評価報告書の概要」を検索してお読み下さい。

 そして平成27年(2015)11月のCOP21の「パリ協定」へ。「京都議定書」から実に18年振り。2大排出国の中国、米国も批准。目的は産業革命前から平均気温上昇「1.5度未満」を目指した。日本は2030年までに2013年水準より温室効果ガス排出量を26%削減。2020年までに自然エネルギー発電量を8%に引き上げるとした。

kitocyo_1.jpg だが2016年にトランプ大統領が協定から脱退表明(2020年11月の脱退可能)。グレタさんが怒るのも納得です。そして2019年マドリードで「COP25」開催。梶山経済産業相(雲隠れ菅原相の後任大臣)が火力発電の維持方針を語り、小泉進次郎環境相も新たな施策を言えずで、NPO「気象行動ネットワーク」から栄光の2度目の「化石賞」を受賞2011年の福島第一原発事故で1度目を受賞)。

 今年1月21日のスイスでの世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)が世界各国・地域の政官財界3千人参加で「景気や気候変動問題」をテーマに開催。トランプ大統領は「米国第一主義」(自分勝手な人に地球問題を考える頭はなし)で得た成果を自慢げに語り、グレタさんは「気候対策は何も成し遂げられていない」と怒った(写真は1月21日の新聞記事)。そして黒田日銀総裁は「気候変動リスクは日本にとって極めて現実的で、排出削減にさらに貢献する必要がある」と語ったとか。以上が「異常気象・地球温暖化」関連史の私流概略まとめ。

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