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『スモール イズ ビューティフル』第二部 [政経お勉強]

gtakuhann_1.jpg 第二部「資源」の第一章は「教育」。社会が複雑、発展するに従って原子力の危険性、環境破壊、気候変動、遺伝子。デジタル工学、商業主義の弊害~等「教育の重要性」が増す。文化的知識と科学的知識の両方を深め、かつ両者の溝を埋める英知、それら価値を伝え合う能力も求められて来る。

 それは言うまでもなく「言葉=観念=思想」。観念で考え、観念を使って、倫理を磨く。人類の最大の資源は教育です。その地位が崩れると、人類は衰退する。(小生は、爺さんになってから初めてスェーデンの少女グレタさんに刺激されて「異常気象・地球温暖化」を少し勉強した。この歳になっても知らないことばかり。チコちゃんの〝ボーっと生きてんじゃねぇよ~〟の叱咤が聞こえた来る。認知症と闘いつつ、死ぬまでお勉強です。

 次は「正しい土地利用」について。物質資源のなかで最も重要なのが「土地」。人は昔から繁栄=領土拡大で、常に恵まれた土地を求め、天然資源を収奪し、枯渇させ、破壊してきた。この繰り返しでは人類の未来は余りに暗い。「正しい土地利用」を学ばなければいけない。土地は人間の次に大切な資源ゆえ、「土地の利用」は技術的、経済的唯物主義で捉えてはいけない。「形而上学的」に考えるべきです。そこを熟考すると「人間の生き方のすべて」も見えてくるでしょう~と指摘する。

 「工業資源について」。例えば米国工業は、国内資源だけではやって行けず、原料と燃料を求めて世界中に触手を伸ばしている。工業国にとって重要な再生不能な天然資源は19種類ある。それらは年々枯渇し、コスト高になり、産出国と消費国との間に政治的問題(紛争)が生まれる。

 この問題が真剣に考察されないのは「石炭が終われば石油がある。それが終われば原子力がある」なる安易な考えがあるからだろう。(イギリスが北海油田を開発したのが1960年頃。米国がシェールガスを開発したのが1990年代)。資源の枯渇は、自然破壊につながる。原子力を使えば何百年も消えぬ放射能廃棄物を抱え込むことになる。以上、従来からの考え方を変えなければ、人類は衰退の一途~と著者は警告している。

 経済が繁栄しても、そこの「安全性の確保」がなければ、全生物に計り知れない危険が襲う。それは「生命」への冒涜になり、人間がそれまで犯してきたどんな罪よりも重いと言えよう。また文明がそんな罪の上に成り立っているとは考えたくもない。

 自然本来は、自ら成長・発展をどこで止めるか(枯れたり、死んだりを~)を心得ている。だが技術に支配された人間には、その止める力がない。均衡・調整・浄化の力がない。そんな心で技術開発された繁栄の裏には、必ずその反映としての貧困がある。さて、正しい人間の顔をもった技術開発は可能だろうか~と問う。次は第三部「第三世界」。写真は意図的に反転(ペイント利用)です。

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