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ウォシュレットと資本主義終焉の話 [政経お勉強]

bennza&sihonsyugi_1.jpg ブログに「温水洗浄便座(ウォシュレットはTOTOの商品名)」設置を記し、次に新書『コロナ後の世界に生きる』をまとめたら、ウォシュレットが『資本主義の終焉と歴史の危機』(水野和夫)に結びついていて、いささか驚いた。

 同書には1行ほどの記述だったが、2014年の発売期のニコニコ動画内「紀伊国屋チャンネル」で氏がインタビューに応えて、ウォシュレット普及から「資本主義の終焉」を確信したと云うエピソードを語っていた。その概要は~

 歴史学者ブローデルが資本主義の転換期検証で、イタリアの「長い16世紀」分析に、こんなエピソードを記されていたと~。ドイツからのイタリア旅行者が、ジュノヴァへ行ったら、山のテッペンまでワイン畑が広がっていたのに驚いたそうな。当時のイタリアは金余りで、お金の使い道(投資先がなく)、それゆえに山のテッペンまでワイン畑が広がった。

 水野氏は、同文が頭の中にあった時に、親しい日経の方にこんな話を聞いたそうな。「JR網走のトイレが立派な温水洗浄便座だった。野沢温泉の山頂へ行ったら、そこのトイレも立派なウォシュレットだった」。「あぁ、日本は地の果てから山のテッペンまでウォシュレットが行き渡っているのだ」。他にお金の使い道がなくなってのトイレ施設の充実化。

 そう思えば知らぬ間に新幹線も高速道路も次々に伸びて、空港も1県に数施設が出来ている。資本の使い先がなく(低金利になって)過剰投資状態になっている。資本主義の基本=金利がゼロになって、資本主義が終焉を迎えていると確信して、同書を執筆したと語っていた。

 資本主義は、13世紀にローマ教会によって利子率が公認されて始まった。資本主義=金利だが、その金利が今はゼロになって久しく、資本主義が終焉を迎えているのでは~の考察が同書にまとまったと語る。

 そう説明されて、小生も納得する事が多少ある。ウチから新宿3丁目へ向かう明治通りに、オリンピック客を目論んでのホテルが次々に建った。だが日韓関係がこじれて韓国旅行者が消え、次に中国観光客が消え、コロナ過でオリンピック延期、インバウンドの姿も消えた。「可愛そうに、これじゃ経営ままならぬだろうに~」と思っていたが、それでも今、ホテル建設が始まったいたんだ。オリンピックも中止だろうに何故・何故と思っていたが~。テレワークでオフィス出勤7割減にかかわらず、東京は相変わらず超高層オフィスビル林立も止まらない。

 ホテルも超高層オフィスビルも需要がないのに次々建設は、資本主義の基本=金利ゼロで、かつ他に投資先もなく滞った資金がこれらに注ぎ込まれている~と了解した。肛門に心地よい温水を浴びつつ、その辺の書を読んでみましょうかねぇ、と思っている次第です。

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