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大腸内視鏡検査の告白(2) [暮らしの手帖]

naisikyou2_1.jpg 最初の大腸内視鏡検査(ポリープ切除)一ヶ月後にポリープの組織分析結果を聞く。「良性ポリープでした。取り残しがありますから来月にまた検査(切除)しましょう」。

 翌月の再検査(切除)は、スコープ挿入部がS字結腸から下行結腸への曲がりを緩やかにすべく難儀していたのだろうか、脇腹下にグリグリとした痛みを感じた。

 その一か月後に再び分析結果を聞く。大腸内映像を見つつ切除したポリープを映し、その細胞分析結果を聞く。「直腸辺りにあったやや大きなポリープも切除したから、これで安心です。また来年に定期検査を受けて下さい」。下剤で大腸をきれいにするなんてことも初めてだったし、ポリープも全切除。ホッと安心です。

 その一年後の定期検査日に仕事が重なってキャンセル。再予約すべく病院へ。そこで前回記した同年配の不安を抱く御仁に話し掛けられたってわけ。すでに二回の検査体験で先輩面でこう言ったものだ。「心配するこたぁねぇよ。ケツから突っ込むたって痛くもねぇ。とにかくやっちまえばスッキリ安心ですぜ。どうぞ心配せずにケツから突っ込まれて下さい」。

 御仁をそう励ました後に、小生が再予約すべく診療室へ入れば、前任医師から新人医師に代わってい、彼がこう言ったから腰を抜かすほど驚いた。「前回切除のやや大きなポリープが〝癌〟でしたから~」「ええっ、そんなこたぁ~聞いていねぇよ」。小生の荒げた声に、新人医師の表情がこわばって、慌てて組織分析の難しそうな説明を展開した。

 ここで何となく医者の裏側をチラッと垣間みた。前任医師は「切除したから心配なし。だが来年も検査を~」の言葉の奥には〝判断に少し不安もありますので、来年も検査をして~〟の意を含む患者の気持ちを配慮した〝こなれた説明〟だったように思った。比して新人医師の〝癌があったから〟は教科書通り直球の、なんだか〝青臭い〟弁のように感じた。

 そんな新人医師に検査されるのはイヤだなぁ。案の定、検査室での内視鏡操作はぎこちない気が充ち、それをベテラン看護婦が支える雰囲気だった。「まだ終わらねぇの」と焦れた頃にやっと終了。

 翌月、今月上旬に検査結果を聞いた。「すべて良性ポリープでした。ポリープが出来やすい体質かもしれませんので、当センターの医師としては二年後の検査をお薦め致します」。新人医師の弁が親切・丁寧になって急成長をしている感なり。当方はこれで大腸癌の心配は消えたが、この歳ではいつあの世に召されるかは分からない。

 なお、大腸のクネクネと曲がった形に沿って内視鏡挿入部が入って行くかと思っていたが、小生ネット調べでは、腸の複雑な曲がりを緩やかな湾曲に直しつつ内視鏡を盲腸まで入れて行くらしいと知った。図らずも「首のお勉強」から「大腸のお勉強」へとボディ・フィジカル面の関心が続いた。

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