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江戸の貨幣・物価もお勉強 [くずし字入門]

 昨年受講の「古文書中級コース」で「江戸貨幣」の説明あり。受講時は「くずし字」を覚えるのに精いっぱいで、宿題として聞き流した。『曲亭馬琴日記』を読み、「へっつい」調べをし、長風呂の時代小説などから、改めて「江戸の貨幣・物価」を知りたくなった。知りたい時が、勉強どき。ここにメモする。

≪単位≫

金は1両=4分=16朱/1分=4朱(四進法)

両小判=(2分金×2枚)=(1分金×4枚)=(2朱金×8枚)=(1朱金×16枚)

銀は1貫=1,000匁=10,000分。1匁=10分(十進法)

  一分銀=(1朱銀×4枚)=(250文×4枚)=(1,000文)

銭は1貫=1,000文。(1文銭・4文銭・10文銭・100文銭有り)

kaheikuzusi_1.jpg≪化政期の変動相場≫

「金・銀・銭」は相場変動制。江戸時代当初は「金1両=銀50匁=銭4,000文」だったが、小生は「文化・文政期」が好きゆえに当時の相場を、丸田勲著『江戸の卵は1個400円!』より

化政期の金1両=6400文=銀64匁/銀1匁=銭100文也。

現在価格に換算すると…

1両=128,000円、1分=32,000円、1朱=8.000円、銀1匁=2,000円、1文=20円。

主だった当時の庶民収入は≫

大工=日給は銀5匁4分(10,800円)、年収は銀1貫5876分(3,175,200円)

小商い(棒手振り)=日給は500600文(10,00012,000円)

石工=日給400文(8,000円)

畳職人=日給267文(5,340円)

鳶職人=日給300文(6,000円)

商家奉公=無給の小僧7~8年で手代(年収3~5両=284,000640,000円)から昇給。

下女の年収=2両2分(320,000円:月収26,666円)

≪主だった当時の支出は≫

裏長屋の九尺二間の家賃は400600文(8,000円~12,000円)

高給の大工職人は四畳半の二間で家賃1,000文(銀10匁)

米一升=5570文(1,1001,400円)

3人暮しの年間食費=銀350匁(700,000円)

銭湯=6文(120円)、床屋=28文(560円)、煙草=10文(200円)、木綿の古着=100文(2,000円)、草履=6文(120円)、蕎麦=16文(320円)、握り寿司=一貫8文(160円)。

『三十俵二人扶持』とは まず「三十俵」は“切米”(御目見以下の武士・御家人に俸給。御目見以上は“知行米”で石高)で、米相場現金を年3回にわけて支給。

1俵=4斗=40升=400合。1俵=60㌔。30俵=1,800㌔。現在相場10㌔=5,000円なら90万円、10㌔=6,000円なら108万円。

「二人扶持」は職務手当てで米(玄米)支給。本人と家来1名分。11人5合で、二人で1升。1升=5570文。30升は1俵未満。玄米から白米にすれば約1.5倍。(間違っていたら随時修正す)


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