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内調(7)長期政権で存在感増して~ [政経お勉強]

kitamura1_1.jpg 今井良著『内閣情報調査室』2回目は、注目した記述の箇条書きメモです。

 ★「内調」と公安警察、公安調査庁の競合:国内部門では<内調VS公安警察の公安1~3課VS公安調査庁の調査第1部>競合。国際部門では<内調VS外事警察VS公安調査庁の調査第2部>競合。この三つ巴の闘いが、安倍一強の長期政権で「内調」の存在が増しているとか。先の総裁選、前川喜平氏のリーク、安倍総理べったり記者の準強姦の逮捕中止など「阿部総理の私的機関」と揶揄されつつある。

 ★情報・諜報活動用語=インテリジュンス・アセスメント。電波・活字のマスコミやネット資料からの情報収集=オシント。協力者(人的)情報収集=ヒューミント(先日の日韓問題で、ヒゲの隊長こと外務副大臣・佐藤正久がテレビで幾度も〝ヒューミント〟と発していた)。通信傍受=シギント。暗号解読=コミント。レーダーの傍受=エリント。情報機関の相互協力=コリント。いやだねぇ、この歳になってスパイ用語を知るとは。

 ★スパイの初期訓練:まず徹底訓練されるのが「公刊情報の収集分析(オシント)」。その結果、約半年で「情報選択の達人」になり、やがて週刊誌編集長並みになるらしい。(このブログも余り長く〝内調シリーズ〟をやっているとチェックされるかも)

 ★2018年12月、幕蓮(ペンネーム)著『官邸ポリス~総理を支配する闇の集団』出版。帯コピー「元警察庁キャリア官僚が書いたリアル告発ノベル。本書の92%は現実である」。なんと「内調」のさらなる上に「官邸ポリス」がいるとか。さて、どんな内容なのでしょうか。

 ★2019年1月現在の「内調」の調査委託先は、略称で世界政経調査会・国際情勢研究所(内調のシンクタンク)、国民出版協会、ラヂオプレス(北朝鮮の通信傍受でおなじみ)、内外情勢調査会(時事通信社の関連団体)、アジア動態研究所、アジア問題研究会、海外事情調査所、NHK、共同通信社、時事通信社、国際経済調査会、国際問題研究会、JONC、東京出版研究会、内外事情研究会、日本社会調査会、日本文化研究所。

 今井著は最後にこう締めくくっている。「内調」トップの北村滋内閣情報官は在任8年。「官邸の守護神」として総理大臣を支え続ける黒子としての存在感は増し続けるだろうと。昨日、森友学園がらみ文書改ざん容疑の佐川氏らへ、大阪地検捜査部は再び不起訴とした。まさか「内調」が絡んでいるとは思えぬが~。

 テレビで政治的発言をしている方々は、概ねどこかの息がかかっていると思って「鵜呑みをしないこと」、特に「全体主義に巻き込まれないこと」が肝心でしょう。テレビより多様性に富んだ書籍が並ぶ書店で選んだ本を読みましょ。次は「内調」の上で暗躍する『官僚ポリス~総理を支える闇の集団』を読んでみましょう。

 追記1:8月20日朝刊の「週刊写真誌」広告に<独占スクープ!滝川クリステル「妊娠情報」を内閣情報室だけが知っていた。反安倍の旗手が官邸の軍門に降った内幕>のような見出しが躍っていた。同誌を買って読む気はないが。「あぁ、内調~」と思った。

 追記2:9月3日の新聞。政府は外交・防衛、安全保障政策を総括する国家安全保障局(NSS)の谷内正太郎局長を退任させ、安倍晋三首相の信頼が厚い内閣情報官・北村滋を浮上させた。外務・防衛両省出身スタッフが多い同局に警察庁出身の北村氏が就任すれば異例の人事とか。テレビニュースに苦虫かみつぶしたような北村「内調」トップの顔が流されていた。9月11日に決定。なお後任の「内調」トップは滝沢裕昭氏。

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