SSブログ

老いた夏髭剃り泡と化粧液 [暮らしの手帖]

higesori2_1.jpg 「んたくもぅ」。そろそろ寿命が尽きる歳ってぇのに、初めて髭剃り前にシェービングクリームの泡を塗り、剃った後にスキンコンディションの乳液を使う仕儀に相成候。この歳になるめぇ前の髭剃ってぇもんは、そだなぁ、顔にバッと水ぶっかけて、ジョリジョリと髭を剃っておしめぇだった。それば、老人になるとお肌が柔になったか衰えたかで〝髭剃りアレルギー〟への対処が必要ってざまになってきやがった。

 脛だってそうでぇ。冬になるってぇと乾燥肌になりゃぁがってボリボリと痒くなる。そんでまぁ、ご婦人方がなさっているように、風呂上りに保湿剤なんかを脚に塗るはめになってしまった。で、あんたぁ、これで痒みがピタリと止まるてんだから、女みてぇだが保湿乳液をヌルヌルと脚に塗るのが習慣になっちまった。

 髭剃りの泡と乳液を描き始めて、ハタと困った。〝白い乳液〟と〝ガラスのテカり〟をどう描いていいものか。透明水彩だと共に「画用紙の白を残す」んだが、乳液はミルク色。チャイニーズホワイトをベタッと塗りたいところだったが、こう誤魔化した。老いた身体も水彩も、誤魔化し誤魔化ししねぇとやっちゃいけねぇ。


コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。