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更地の国立競技場と混浴の思い出 [新宿発ポタリング]

kokuritusarati5_1.jpg 正月三日。暖かい陽気に誘われて自転車の初乗りへ。ミニスケッチブックをポケットに突っ込んだ。あたしには運動不足対策に、お気に入り自転車コースが幾つかあって、昨日は<新宿~信濃町~青山外苑~青山墓地真ん中~六本木>コース。途中で更地の国立競技場あり。工事塀の隙間から早描きスケッチ。

 「おや、スケッチかい」おばさんが背後から話しかけてきた。「下手ですからスケッチの真似事です」。「ははっ、絵なんて下手の方が面白いんですよ。あら、上手くもないし下手でもない。それはいけません」。ムッとしたが、その通りだと思った。

 おばさんは続けた。「更地になったら、富士山が見えるんですよ。ずっとこのままがいいのにね。このゴタゴタを見ていると、日本の明日の凋落が見えるよう。やらなければいけないことが他にいっぱいあるのにね」。おばさんは吐き捨てるように言った。

 東京オリンピック(1964年10月)の時、あたしは生意気盛り。うるさい東京なんかフンッと「東京脱出組」。友人と伊豆半島へ逃げた。滞在した河津村(町)の銭湯(温泉)に入ったら混浴だった。もう、そんな〝いい時代〟を知っている人は少ない。

 追記)1月15日の東京新聞朝刊1面に「富士望む神宮外苑」の見出しで、国立競技場工事壁向こうに聳える富士山の写真が載っていた。絵画館辺りから工事塀左方向に富士山。2月3~6日頃の夕方に「ダイヤモンド富士」が見えると記されていた。


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