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燃ゆる実の浦島草の健気かな [週末大島暮し]

urasimasou1_1.jpg 桜は葉を落とし、その枝先に早くも固い蕾を宿らせている。一方、この赤き実は大島ロッジ裏で暗紫色の仏炎苞(<島暮し>にアップ済)で群生していた「浦島草」の実。サトイモ科テンナンショウ属の宿根性・多年草。

 

「浦島草」は仏包苞の形に加え、仕組みもまた実にユニーク。まずは小型個体が雄性で、大型になると雌性へ「性転換」する。花粉媒体は「キノコバエ」。雄性個体の仏炎苞にもぐり込んだハエは、花粉を付けて苞下から出る。次に雌性個体の雌蕊に受粉だが、雌個体は閉じ込め構造で脱出不能。かくして結実し、写真のように赤く熟す。毒があるそうな。鳥が啄むか、朽ちた地で新たな世代へ継ぐ。

 

花言葉は日陰系植物っぽく、どこか不穏な「不在の友を思う」「注意を怠るな」。この赤き実は、島のロッジ裏で見たゆえに、近所の不在別荘主を思う。「あの別荘主は大島よりバリ島に入れあげている」「豪華別荘なれど事業失敗で競売物件へ」「こっちの別荘主は両親介護中か」と。別荘なんぞは家主諸事情で不在、放棄の危うき存在。

 

さらには浦島草は日陰の藪に自生で「注意を怠れば」蛇も出てこよう。目立たぬ存在ながら、この燃ゆる実は「どっこい生きているゾ」と逞しくメッセージしているようです。国内外共に「注意を怠るな」の警告鳴りっ放し。東京都では某が卑しき正体曝け出し。


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