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ヒトラー10:反ユダヤ主義と今 [政経お勉強]

IMG_4481_1.JPG ヒトラーの「反ユダヤ主義」とは? 『わが闘争』(上下)及び『続・わが闘争~生存権と領土問題』(写真)に、その主張が散在。『続・わが闘争』は「国家社会主義ドイツ労働者党」の中央出版局・書籍出版部のヨーゼフ・ベルクが1945年に米国将校に渡したもので、アメリカ国立公文書館のマイクロフィルムに収められた324頁の未編集原稿(草稿)集。(ヒトラー著、平野一郎訳)。

 先ず第五章の書き出しで、ヒトラーは己のスタンスを説明している。~私はドイツ国家主義者である。すなわち私はわが民族性を信奉する者である。私が考えること、行動することすべてが、この民族性の一部なのである。

 第三章「民族の価値と平和主義的民主主義」には、~それぞれの民族には、その民族にしかない特有の価値があり、それが民族の歴史的文化像で、そこに人種上の価値が反映されている。~ところがユダヤ人は、どのような形でも他民族に中に入り込んで行けるのだ。このインターナショナルな害毒と退廃の師は、その対象となった民族を徹底的に根絶やしにし、腐敗させるまで留まることを知らない。最後には、この狙われた民族の今までの統一のとられていた特定の人種的価値を失わせ、最終的に衰退させる。~典型的な資本主義的素質を持つユダヤ民族は、民族的文化的な価値が、資金や財力より高く評価される組織に対して激しい憎しみを持っている。

 第十七章「ユダヤ人との闘争」では、概ねこんな記述 ~(第一次世界大戦で)ドイツに対戦した一部の国は、ドイツ崩壊で直接利益を有する世界連合(英仏露など)だった。その巨大戦争プロパガンダを興したのが国際的世界ユダヤ人だった。ユダヤ人は、地球上の他民族が、独自の領土国家を建設し保持し生産力を有しているのに比して、彼らは空間的領土という境界に縛られぬ宗教共同体国家をもって、ユダヤ民族の保持と増加と将来を保証している。

 ~一般的に民族の生存闘争の基盤は土地にある。土地を耕し、その生産力が経済基盤になっている。しかしユダヤ民族は土地を有さぬゆえに、他民族の生存内の寄生虫的存在になる。すなわち彼らの生存闘争の最終目的は、生産的活動を行っている諸民族を奴隷とするところにある。まずは他民族国家の内部で権利平等を求め、次に優越的管理を求めて行く。その手口は剣の闘いではなく狡猾、狡知、擬態、策略、姦計などで、そうしてカネとプロパガンダの助けでゆっくりと支配者に成り上がって行く。

 ~その最終目標は脱国民化、他民族との交雑、民族的知識階級の根絶と人種混淆を導き、自分の民族所属者をもって、その知識階級の代わりを務めさせようとする。民族と結びついている当該民族独自の精神的指導層を破壊し、指導者をなくした人間たちの支配者にユダヤ人自身が昇る。ユダヤ人は民族の寄生中だから、彼らの勝利は、その犠牲民族の死滅、さらに自身の終焉に至る。

 ~古代世界の没落後1500年の間、ユダヤ人はずっと外来者で、その侵入が拒まれてきたが、フランス革命によってユダヤ人は市民的平等権を得た。諸民族の内部にあって政治的権力の足がかりを得た。19世紀の「利息思想」に立脚した金貸し資本の拡大によって、ユダヤ人にさらに諸民族の経済内で支配的位置を得て、株を経由して生産現場の大部分の所有に至り、株式取引所の支援を得て次第に公的な経済的生存の君主にだけではなく、最終的には政治的生存の支配者になって行った。(ヒトラーは第一次世界大戦中のロシア革命を、またナチ活動中のNY株式取引所に端を発した世界恐慌を体感しての考えと推測する)

 彼らは肉体労働者の階級を特別階級に仕立て上げ、国民的知識階級に対して闘わせる。それがマルクシズムのヴォルシェヴィズム革命の精神的父親となる。ユダヤ人はその武器を今や情け容赦なく冷酷に使用し、国民的知識階級を根絶しようとする。その最初の試みは革命形式で現れている。既にこの非人間的な迫害と殺戮によってロシアの上層階級およびロシアの国民的知識階級は殺され、余すところなく根絶された。そんなロシア革命でロシア民族は2800万~3000万人の死者を強いた。ユダヤ人は現在のところ、残った国家に同じ状態をもたらそうとしている。この闘いに一人で引き受けているのが国家社会主義ドイツ労働者党である。『わが闘争』にはユダヤ人とイギリス、イタリア、フランスなどの諸関係に言及し「日本とユダヤ人」の項目もある。

 現ユダヤ人の人口は約1460万人。その半分がイスラエルとアメリカに在住。アメリカのグローバリズム企業、GAFAM各社、金融系企業、メディア、情報通信、不動産などの大企業創業者にユダヤ系が多いらしい。昨今のトランプ大統領のイスラエル、中東問題、大統領選挙にもユダヤ人問題が微妙に絡んでいる。逆にEU離脱の英国に民族性のこだわりの強さが伺える。

 第二次世界大戦後の「自由・民主」意識が、今75年を経て薄れ、今ふたたび覇権主義、独裁主義、強権、自国ファースト主義の台頭、「わが国を再び偉大な国に~」のアピールはヒトラーもトランプも同じだろう。世界に再び物騒な気配が満ち始めている。過ちを繰り返さないよう。デッチ上げを見抜く力を育みつつ、心して注視して行かなければいけません。

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