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小荷駄馬三十七疋の代金は? [くずし字入門]

komonjyo9_1.jpg 左記古文書筆写の解読文と読み下し文。題字は「奉差上御受書之事」(以下棒組)

一 小荷駄馬 三拾七疋 前日朝被 仰付候ハゝ、壱疋ニ付 但 代銀拾三匁五分 夜中右同断  一 右当日出被 仰付候ハゝ、壱疋ニ付、此分ハ前々ゟ家業差留置候ニ付、今般被 仰付候日ゟ御用被 仰付候前日迄、足留銀日々銀四匁ツツ、御渡し被下置候様奉願上候 但 御用被 仰付日よりハ壱疋ニ付、代銀拾三匁五分 夜中右同断  右者今般前書奉申上候通り、御用向被 仰付被下置候ハゝ、聊無御差支大切ニ相勤可仕候、依之御受書奉差上候処、如件

 古文書は漢字羅列で漢文風だが、漢文とは似て非なのだろう。だが古文書を読んでいると、漢文もちょっと身近に感じられてくる。さて、この文の読み下しは~

 「差し上げたてまつり御受書(おうけしょ)の事」 ひとつ 小荷駄馬(こにだうま)三十七疋、前日朝おおせつけられ候わば、一疋につき ただし 代金十三匁五分、夜中右同断。 ひとつ 右当日出をおおせつけそうらえばは、一疋につき、この分ハ前々より家業さしとどめ置き候につき、こんぱん、おおせつけられ候日より、御用おおせつけられ候前日迄、足どめ銀日々銀四匁づつ、御渡しくだしおかれ候よう願い上げたてまつり候。但し、御用おおせつけられる日よりハ一疋につき、代銀十匁五分 夜中右同断。右はこんぱん、前書申し上げたてまつり候通り、御用向きおおせつけくだしおかれ候はば、いささかおさしつかえなく、大切ニあい勤めべくたてまつり候。これにより御受書差し上げたてまつり候ところ、くだんのごとし。

 お経のように何度も声に出して繰り返し読めば「候文」が頭に入って来るかも。「同断=同じことわり、同様」。※初心者の読み下しゆえ、参考にしないように。


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