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中折れもどふにか立つて冬仕度 [週末大島暮し]

 entotu2_1.jpg中古車を島へ送ったのを機に、久々の「島暮し」。海ロッジはかろうじて建っていたが、物置は台風に飛ばされ倚れ傾いていた。必死に数センチずつ動かして数メートル別の位置に直した。

 痛い腰をさすっていれば、島通いの友人H(読んでいるブログ「つくって、つかって、つないで」)が現われた。「その煙突はどうしたのよぅ」。 これまた1年前の台風で薪ストーブ煙突落下のまま無残な姿を晒していた。かくも海からの風(西風)は、わがロッジを破壊して行く。

 ストーブ煙突落下直後にネット検索で「20ミリ径シングルタイプL型部材」を見つけて注文するも「たぶん付かない、無理でしょう」の返答で、20年余の炎を愉しんだ数々の思い出を振り返りつつ、薪ストーブを諦めた。

 だが島通いの友人はこともなげにこう言ったじゃないか。「その部材を注文入手しておけば、正月休みに島に来た時に繋ぎ直してあげるよ。簡単、簡単」。思わず小踊りした。薪ストーブがまた愉しめるや・・・。

 ひと足早く本土に戻る彼を港に送った後に、あたしが島に来ていることを彼へ伝えてくれた車屋さんに、この件を報告すれば「その修理はSが得意じゃなかったか」。 S氏、颯爽と登場するや、破損部分を次々に継ぎ当て補強して、秋空に向かって煙突をググッと聳え立たせてくれた。

 <中折れもどふにか立つて冬仕度> 戯れ句が口をついた。「都会暮しのやわな隠居じゃ、使いもんになんねぇつぅ意だな」。 Sさんがニヤリと笑った。 


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