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海原と空に似合わぬ船の色 [週末大島暮し]

tatibanamaru2_1.jpg 大島へのお客様の帰京便に「橘丸」をセットしたので、数日後の自分達も「橘丸」で帰ることにした。数年前の新艇だが、新しさ微塵も感じぬ〝何と無粋な色よ〟と思った。逆によくもまぁ、こんな色・配色を考えたものと感心した。

 例えば、こう問えば納得できようか。「貴方はこの配色の車を買いますか?」。おそらく全員がNOだろう。青い海原と空に、何とも似合わない。そう云えば、ジェットフォイル4艇も子供のオモチャみたいに着色されていて、もっとスッキリできなかったのだろうかとも思う。東海汽船の〝模様デザイン〟は柳原良平らしい。

 ちょっと前までの元町桟橋の壁画も、不気味な深海魚が蠢くような幻想ゴチック風だった。現・空港の土手壁もちょっとギョッとする。きっとバームクーヘン風模様を意識したのだろう模様が描かれている。海も緑も美しいのに、人間の変な手が加わって不自然、妙な具合になる。

daibakikyou_1.jpg さて、色は無粋も〝橘丸〟の船名復活は個人的には楽しい。その名に60年前の「中学1年生秋の遠足」を思い出した。「橘丸」で一泊の大島遠足。日本は未だ米不足だったか、宿泊する遠足は自分用の〝白米〟持参だったと記憶する。

 当時は裕次郎ブーム。小生のアルバムには三原山をバックにトレンチコートの襟を立て、短い脚ながら裕次郎を気取ったポーズの色褪せた写真が残っている。写真は「橘丸」で夜のレインボーブリッジ下を通過中。優雅な大型船の旅も、貨物船に乗っているようだった。(7月上旬帰京の大島暮しの思い出3)

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