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2)量的緩和すれども [政経お勉強]

defla_1.jpg 2回目は「デフレ」のお勉強。日本はバブル崩壊からずっと不景気。不景気=お金がまわらない=デフレ。倒産すれば株券は紙屑=「株安」。物価が下がれば逆にお金の価値は上がって=「円高」。この悪循環が「デフレスパイラル」。(図)

 リーマン・ショックが平成20年(2008)。株急落で1ドルは90円台へ。この時期は福田内閣。次ぐ麻生内閣で株は最安値6,995円を記録。民主党時代も株価7,000円台。平成23年(2011)3.11東日本大震災後に管総理から野田総理になった9月に1ドル76円の円高記録。

 政府は不景気脱出に「量的緩和」策を続けた。企業が融資を受け易く、設備投資をし易く、国民が貯蓄より消費活発になるように「低金利」へ。バブル崩壊後の平成13年(2001)から続けてきたが効果なし。金利調整の実際は日本銀行が行う。日銀サイトの「長・短プライムレート推移」を見た。「長プラ=1年以上」の金利推移は昭和50年(1975)は9.7%で、以後は6~8%を推移。バブル頂点が平成2年(1990)で翌年崩壊。ここから失われた20年の始まりで、平成9年(1996)になると2%台に下がった。だが「金利」下がれど、景気回復ならず。図式通りには参らぬ。「デフレスパイアル」からの脱出は相当に難しそうだ。

 平成24年(2012)。安倍お坊ちゃま内閣が高らかに「アベノミクス・第一の矢」を放った。従来の「量的緩和」とは次元異なる超大規模展開。日銀・黒田総裁の名を冠して「黒田バズーカ砲」とか。第1弾は2年間で270兆円を投入。日銀がお金をジャブジャブ刷って「長期国債」を買う。この強制的「量的緩和」は市場メカニズムを捻じ曲げる禁じ手「財政ファイナンス」と言うそうな。アメリカは08年から470兆円の「量的緩和」を展開して昨年10月に「効果あった」で終了。だが日本では消費者の財布の紐はビクとも動かず、給与も上がらない。予定された消費税アップも先延ばし。

yukimejiro1_1.jpg 平成27年(2014)10月「黒田バズーカ砲第2弾」。年に80兆円投入らしい。10年国債は0.221%、5年物国債は金利低下で募集停止の「超低金利」、株価は目下17,000円台の「株高」、1ドル120円台の「円安」になったが、何故か庶民の財布は固い。給与上がらず。物価は上がる。格差拡大、派遣社員急増で結婚できぬ若者も多い。子供も産めない。老人は老後破綻に怯えている。

 なぜ状況は良くならないのか。理由は経済音痴のあたしにも推測できる。株は上がったが、日本株の売買は6割が外人投資家らしい。ドル高になって円安。割安感で日本株がドッと買われたためだろう。消費者物価指数が2%に近づいたが、デフレから脱出できたワケじゃない。これは食品が値上げされるたびに、ナニナニの影響でと説明付きで報道され、そうした値上げラッシュが重なった結果じゃないのだろうか。

 数日前のテレビで、黒田総裁が外国のなんだか会議に出席で「世界で最も孤独な総裁」と紹介されていた。「超大量金融緩和」をやるも第2・第3の矢の援助がなく梯子を外されたかわいそうな総裁とか。あのジャブジャブ刷ったお金で膨大に国債を買って「国債崩壊」にならぬのか。そして相変わらず我が暮らし楽にならず。

 あちこちの資料より、こんな感じでまとめて(数字に間違いあるかも)みて、日本の現状がちょっと見えてきた。写真は記事に関係なく、昨日のベランダに積もった雪とメジロ。都会の雪はつかの間で溶けるが~。


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