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養生訓~まずはじめに(1) [貝原益軒「養生訓」]

kaibara2.jpg_1.jpg 「おまいさん、最近はお習字をしないのかえ」とかかぁは言う。『方丈記』最後の〝筆写〟から数ヶ月が経つ。さて、次の題材は~。『徒然草』がいいかなぁと思うも、己の寿命も残り僅かゆえに、貝原益軒『養生訓』で遊んでみましょうか。

 早大図書館の古典籍データベースに「天保5年(1834)、浪花・岩井壽楽蔵版」あり。おや、書き出しがスラスラと読めるではないか。うむ、ちょっと儒教臭くてイヤだなぁ。そう思いつつ数頁を読み進む。くずし字の書き順調べで『漢字くずし字辞典』を手にすれば、次第に〝くずし字〟の魅力に引き込まれ、『方丈記』筆写時の愉しさが甦ってきた。

 伊藤友信・全現代訳『養生訓』(講談社学術文庫)、加地信行『儒教とは何か』(中公新書)、島田虔次『朱子学と陽明学』(岩波新書)を紀伊国屋で、早稲田の古本街で日本思想体系『貝原益軒・室鳩巣』(岩波書店)を購った。さらに図書館で井上忠『貝原益軒』(人物叢書、吉川弘文館)、土田健次郎『儒教入門』(東京大学出版会)、山崎光夫『老いてますます楽し~貝原益軒の極意』(新潮社)、横山俊夫編『貝原益軒~天地和楽の文明学』(平凡社)を借りた。★この文を参考書一覧を兼ねる。

 うむ、39歳で17歳の娘を娶った。二人の仲は琴瑟相和も子が出来ず。益軒さん、なんと一年に一人ずつ三年で計三人の妾と交接に励んだとか。だが「四十者は十六日に一泄す」なんて記しているらしい。文と実際とは違うを承知で読んでみましょうか。

 目下、小生は歯医者通い。益軒翁は一本の虫歯もなかったらしい。遅きに逸したが、小生も彼の〝養生訓〟を心がければ、彼と同じく84歳まで生きられるかもしれない。こんな記述もあるとか。

 「老後は、若き時より月日の早き事、十倍なれば、一日を十日とし、十日を百日とし、一月を一年とし、喜楽して、むだな日を暮すべからず~」。うむ、原文で読んでみたくなりました。その前にどんな人物かを知らねばいけません。こんな顔の御仁らしいです。「貝原益軒先生 正聖五年八月廿七日八十五」。(画像は国会図書館デジタルコレクションより)

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